2009年12月19日土曜日
ロードバイクの科学—明解にして実用!そうだったのか! 理屈がわかれば、ロードバイクはさらに面白い! (SJセレクトムック No. 66) (単行本) ふじい のりあき (著)
【知識を実生活に活かすため本】
エンジンを使わず、自らが原動力となって駆動するロードバイクは、自然物理学と切っても切れない関係にあります。たとえ計算式がわからなくても、理屈から導き出される結論を知ることができれば、充分に納得した上でライディングに活かすことができるはずです。レースで、ファンライドで、そして実生活で活用できるテーマが取り上げられています。
【ロードバイク乗りだからこそ書けたネタ】
著者はロードバイクを40年以上もこよなく愛し続けてきたHONDAのエンジニア。自動車開発の最先端でエコロジーに心を砕く人物です。普段から草レースに出場したり、仲間とロングライドに出かけたり、毎日片道20キロをロードバイクで通勤する人物だからこそ、書くことができた本です。"空気の粘性力"を計算しながら、冬の寒さ対策、かじかむ手に何がもっとも有効かを書ける人はそういないでしょう。この本の面白さは「物理」と「人間臭さ」が渾然一体になっているところにあります。
【賢い消費者のための本】
書店には百花繚乱のごとくニューモデルを紹介する雑誌が登場しています。しかしこの『ロードバイクの科学』にはそういった情報は一切ありません。一過性の流行ではなく、ロードバイクを長く愛し続けるために大切な情報のみを掲載しています。お金さえ払えば良いものが手に入る、という発想ではなく、自ら手をかけ、考えてこそ沸き起こる自転車に対する愛着を教えてくれる本です。『自分でホイルを組むヒント』は、まさにマニアへの登竜門となる一章です。
【科学することの面白さ】
科学を知ることは自然界の法則を知ることです。法則を知った上で自ら工夫するところにもうひとつのロードバイクの面白さがあるということをこの本は教えてくれます。ロードバイクは知的好奇心と戦略と精神力をすべて満足させ、さらに豊かな感受性を広げてくれる乗り物であることを読み進むうちに理解していただけることでしょう。
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